不妊治療中の友達と縁を切った話
私は若くで結婚して、結婚12年以上、子供ができませんでした。
子供はとくべつ欲しいわけではなかった
私は、積極的には子供は欲しくありませんでした。もともと子供が欲しいわけではなかったからです。
「子供が嫌い」というわけではなく、「子供は授かりもの」という意識があったため、「子供ができたら育てるし、子供ができなかったら、できないでよい」というスタンスだったのです。
義父母の手前、不妊治療の病院に検査に行ったりしたことはありましたが、本格的にお金をかけた治療はしませんでした。
「身近で、不妊治療によって体調を大きく崩した人が居たから」という理由もあります。
子供が居ないと、不妊の話をしやすい?
私自身は、積極的に子供を欲しがったいたわけではありませんが、「結婚歴が長いのにずっと子供が居ない夫婦」ということで、不妊に悩んでいる子は、私には、不妊の話をしやすかったのだと思います。
不妊治療を打ち明けくれる友達が何人か居ました。
不妊の友達への報告はどうするか
「子供ができなければ、できないでいい」と思っていた矢先、私は、妊娠しました。
(妊娠した理由は、おそらく少し太ったから。それまで細すぎました)
その時に、真っ先に考えたのが、「不妊の友人Mちゃんになんて報告しようか・・」ということでした。
遠くに住んでいて、年に一度、会うか会わないという関係だったので、「知らせない」という手もありましたが、あとから知ったら傷つくだろう、と思いました。
しかし、「妊娠しました。とくに不妊治療はしていなかったんだけど・・」という言い方も嫌味だし、「実は妊娠しました」とシンプルに伝えるのも、どうかなと思いました。
どんな報告の仕方をしても、Mちゃんは「おめでとう」とは言いたくなかっただろうなと思います。
私と同じ年に結婚していましたしね。
結局、何かのついでの時に「実は妊娠して、ちょっとしばらくはバタバタしそう」みたいな話をメールに書きました。
その部分について、Mちゃんからは「おめでとう」とも「妊娠したの?」という反応も、とくに何もなく、返事がなかったので、私は「このまま縁を切ってしまおう」と思いました。
縁が切れたら切れたでいい
私が面倒だから「縁を切ろう」と思ったというよりも、「Mちゃんのほうが、子供のできた私と話すのは嫌だろう」と思ったからでもあります。
Mちゃんとは、結局、22歳から36歳ぐらいまでの付き合いでしたね。
結婚式に行ったり、結構長い付き合いでしたが、環境の変化が、関係を終わらせるのはよくある話ですし、とくに執着する必要はないと思いました。
友人関係は変わるもの。執着する必要はない
今は、FACE BOOKなどのSNSによって、本来なら切れるべき縁さえ、「ずっと繋がり続ける」というおかしな状態になっています。
一度、「友達」になったら、なかなか、友達リストから削除しませんもんね。
でも、SNSのない時代だったら、自分が成長していく中で、環境が変わり、自然と付き合う相手も変わっていったはずです。
だから、Mちゃんと私も、無理して繋がり続ける必要がなかったんだなと思います。
親友Hちゃんは別
結局、Mちゃんとは縁を切ったものの、別の不妊治療中の親友Hちゃんとは続いています。
親友Hちゃんは、代理母を探すなど、Mちゃんよりハードな不妊治療も進めていました。
私は、親友Hちゃんに対する報告は悩まず、ふつうに報告したし、その後も、付き合いは続いています。
結局、Mちゃんとのつながりは元々薄かっただけなのかも知れませんね。
Mちゃんとは、離れていたために、近況がよくわからなかったし、たまにするやりとりも、不妊のことだけで、ほかのつながりが薄かったのだと思います。
最後に
私が妊娠したことによって、Mちゃんは私と話す度に辛くなり、私はMちゃんと話す度に、子供のことについて過度に気を使うという、おかしな関係になるところでしたが、スパッと切れて良かったとさえ思っています。
たまに、「子供が欲しすぎて、子供の写真入り年賀状が届くと辛い」とか「子供のいる人を見ると辛い」と言う人がいます。辛いのは分かりますが、私はそういうタイプは苦手なので付き合えません。
Mちゃんは、そんなことを言うタイプではありませんでしたが、ずっと、「自分と同じで、長年、子供の居ない友達」だと思っていた私が妊娠したことについてはショックだっただろうな、と推測できます。
もし、私がそれまでに「私も子供が欲しくて、不妊治療とか頑張ってるのよ」と話していたなら、妊娠したことを言いやすかったと思うし、Mちゃんも受け入れてくれたと思うのですが、「私は子供はそんなに欲しいわけでもない」と言いながら先に妊娠したとあっては、テスト前日に「全然、勉強してないよー」と言いながら100点とるタイプみたいな、嫌な感じですよね。
Mちゃんからしてみたら、「自分がずっと欲しいと思っていても手に入らないものを」「なんの努力もなしに手に入れた」となると、内心、面白くないですよね・・。
というわけで、「縁を切った」というか「縁を切られた」というか、どっちなのか、よく分かりませんが、互いにとって、良い結果だったと思います。
日本の昔話は不妊夫婦ばかり!?